地球が見える:異常気象に見舞われたオーストラリア

 図1は、改良型高性能マイクロ波放射計AMSR-E*1が観測したオーストラリアの土壌水分乾湿分布です。2002年、2005年、2006年、2010年の10月の土壌水分量*2を平年の値(2002年〜2010年の平均値)と比べたもので、黄色から赤で表示された地域は平年よりも乾燥していることを示しています。
 2002年から2003年にかけて、オーストラリアは全域で深刻な干ばつに見舞われました。また2006年からの長期にわたる干ばつは史上最悪といわれています。図1で、2005年と2010年の画像では南東部が潤っている様子がわかりますが、2002年と2006年の画像ではかなり乾燥していることが見て取れます。
 オーストラリアの国土の面積は約770万km2で、日本の国土の面積(約38万km2)の約20倍に当たります。そのうちの半分以上は農用地ですが、耕作地は約24万km2で、農用地の6%、国土の3%にすぎません。農用地の90%以上は肉牛や羊の放牧に利用されています。また、南西部の西オーストラリア州や南東部のニューサウスウェールズ州では農作物の作付が多く、北東部のクィーンズランド州は放牧地が多く広がっています。*1)JAXAが開発し、NASAの地球観測衛星Aquaに搭載した世界最高性能のマイクロ波放射計。2002年の打上げ以来、継続して全世界のデータを取得し、海面水温、降雨、土壌水分、北極海の海氷などの観測に用いられています。2011年10月4日、定常観測に必要なアンテナの回転速度(毎分40回転)を維持する限界に達したため、観測および回転を自動で停止しました。
*2)単位体積の土壌中に含まれる水分の体積を百分率(%)で表したもの。土が水分を吸収していき、それ以上吸収できない状態(飽和状態)での土壌水分は約50%です。

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